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登山家の栗城史多さんが8度目のエベレスト登頂の挑戦中に亡くなりました。
単独・無酸素という登山スタイルでこれまで七大陸最高峰のうち6つを制覇していて、エベレストが最後の7つ目でした。
これまでも生きて帰るために慎重に登っていた栗城史多さんですが、亡くなった経緯はどうだったんでしょうか。
栗城史多さんの今回のエベレスト挑戦について調べてみました。
栗城史多さんの死亡原因は?登山ルートや経緯は?
栗城史多さんは、これまでエベレストに7度挑戦、今年が8度目の挑戦でした。
死因は低体温症と伝えられていましたが、実際は標高7400mのキャンプ3から下山中に滑落して頭や全身を強く打ったことが原因でした。
栗城史多さんの遺体発見場所は、標高6600m付近、おそらく100~200mほど滑落したと推測されます。
エベレストは世界で一番高い山で、標高は8848メートル!
頂上への挑戦当日に、体調不良ということで下山という不本意な選択となってしまったのですが「慎重に」という言葉を何度も使っていたことから下山の判断は「栗城史多さんらしい」選択だったと思っていた矢先の出来事でした。
7000メートル付近の気温はマイナス30℃から40℃という想像もできない寒さです。
体調の悪さと重なって、寒さで下山する体力が奪われていったんだと思います。失敗しても当たり前のように再挑戦していた栗城史多さんでしたが、何度もこの挑戦を見守ってきたのに、ここにきてエベレストの怖さを一番感じてしまいました、、、
7400メートル地点から頂上まで登るルートは、アタック直前に発表ということでした。
そのルートは数十年前に一度だけ登頂に成功している難しい「南西壁ルート」でした。アイスクライミングも必要なルートは9本の指の第二関節までない栗城史多さんではかなり難しいはずです。
登るルートに関して「慎重になっています」という栗城史多さんの言葉からも、7度挑戦しても焦ってはいけないという経験者の重みを感じていました。
2013年、4度目の挑戦で両手の指9本をエベレスト登山中に凍傷によって切断するということもあったり、世界最高峰エベレストに登るという過酷さが伝わってきていました。
指を9本失ってしまったことで登山ができなくなったわけではなく、その後もエベレストの挑戦を続けています。
2015年、2016年、2017年とエベレストの登頂に失敗したのは「天候が悪かった」ことが原因でした。
これまで失敗しても諦めずに何度も挑戦できたのは「生きて帰ってこれたから」
栗城史多さんの信念のようなこの「生きて帰る」という言葉、今回は果たすことができずに本当に悲しい気持ちです。
エベレスト登頂直前の栗城史多さん
エベレスト登頂までは、1ヶ月ほど前からエベレストのふもとのキャンプで高所順応の訓練で体をならすということを行います。栗城史多さんも体調を整えるために高所順応を行っていました。
そしてアタック開始する2日ぼど前に「熱と咳」があり体調を崩しているということでした。高所で熱が上がると治るのには時間がかかってしまいます。滞在を長くする訳にもいかないので、多少の無理があったという風に思ってしまいます、、、。
体調が万全ではないまま頂上へのアタックにのぞんだ、というのも原因のひとつだと思われます。
亡くなる前日の20日にエベレスト南西壁ルールを標高7400mのキャンプ3まで登り、テントを張れる場所を探して少し標高の低いところにテント場を確保していました。
2018年5月21日の16時からAbemaTVでエベレスト登頂を生中継する予定でしたが、21日の朝、栗城史多さんが体調不良のために一旦下山するという報告がありました。
この下山によって、おそらく2018年のエベレストへの挑戦は終わって、また次のチャレンジを宣言してくれるものだと思っていました、、
>>イモトアヤコ「南極ヴィンソンマシフ登山」は成功する?行き方や費用は?
エベレスト登頂の成功率は?
エベレストの登山シーズンは、春と秋の2度あります。
春は、気温が高くなって雪もあまり降らないので、エベレスト登頂のベストシーズンです。
秋は、春に比べて登山者が少ないのでルートでの混雑がないというメリットがあります。
エベレストに春に登って成功する確率は60~80%ほど。エベレスト登山ツアーもあるのでガイドやシェルパといった荷物を持ってくれる人が付いてくれての確率となります。
ちなみに、エベレストでの死亡率は1%ほどだといわれています。1年で500人ほどがエベレストに登るということで、その中で5人亡くなるという計算です。これはあくまで統計ですので実際の天候や今の異常気象によっても違ってきます。
栗城史多さんは、人の多い春を避けて今までは秋にエベレストへ挑戦することがほとんどでした。
しかし、今まで成功してこなかったことから2018年は春のエベレストに挑戦となったようです。
さらに単独登山ということで、荷物などを手分けして運ぶことができずに体力が消耗されていくという結果にもなります。
7度の経験から、今年は「慎重に」ということを一番に心がけていたのに、と後から後から悔やむことが出てきて悲しくなります。。。
>>24時間TVイモトアヤコ「槍ヶ岳登山」コースは?初心者でも成功する?
まとめ
栗城史多さんの死因は、下山中に滑落して頭や全身を強く打ったことが原因でした。
エベレスト登頂ルートは、頂上へアタックする時に栗城史多さん本人が発表する予定でした。
エベレスト登頂の成功率は60~80%、死亡率は1%ですが、栗城史多さんの単独・無酸素スタイルでの登山ではさらに成功率は下がってしまいます。
単独・無酸素でエベレストに成功すれば、日本人で8人目になる快挙でした。
いつも「感謝」の言葉を欠かさなかった栗城史多さんの活躍を見られないのが残念。冒険の共有は今年で最後になってしまうのも寂しいです。
私の住んでいる地方へ講演会に来てくれたこと、まだ指が10本あった時の両手で握手をしてくれたことが忘れられません。。
栗城史多さんのご冥福をお祈りします。