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和田竜さん原作の歴史小説「忍びの国」
主人公の無門(むもん)を演じるのは嵐の大野智さんということで原作でのイメージのまんまで驚きました!
映画「忍びの国」のキャストやあらすじは?
映画と原作の違いはどこ?
映画「忍びの国」について調べてみました!
目次
「忍びの国」原作あらすじと映画キャスト
原作は2008年に発表された和田竜さんの歴史小説です。
織田信長の勢いが増してきた戦国時代、勢力を拡大させていく中で攻め落とせない国がひとつ。
忍者が住む国「伊賀」
一筋縄ではいかないこの国を落とすべく織田信長の次男 信雄(のぶかつ)と伊賀の国の忍者との攻防を描いた物語。
史実にあったという「天正伊賀の乱」が元になっているという話ですが、歴史小説なのにアクション満載!
無門のひょうひょうとした性格や登場人物の豊かさで、歴史が苦手な人でも面白く読めてしまうという魅力的な話でした。
【登場人物】
無門(大野智)
戦国時代の戦で勝敗を決めると言われる、門破り。
これをいとも簡単にやってのける人物、「どんな堅牢な門も意味をなさない」ということから「無門」と呼ばれています。
普段は怠け者のように村をふらふらしているのに、いざ戦(お金目的)となると伊賀一の忍びに変わります。
お国という妻を持ちながら、稼ぎがないことで夫婦と認めてくれないという悲しい事実も。
お国(石原さとみ)
無門が安芸の国(広島)からさらってきた武家の娘。
無門の一目ぼれで何とか口説き落として伊賀に連れてきます。
無門の貧乏な生活に呆れていて、家には一歩たりとも入れることをしない恐妻キャラ。
下山平兵衛(鈴木亮平)
元伊賀の忍び。
弟を殺され、人でなしの伊賀の風習に嫌気がさして織田家へ伊賀攻めの提案をします。
無門とは互角の戦の腕を持っています。
織田信雄(知念侑季)
織田信長の次男。
信長の次男であることから部下には上から目線ですが、若いために経験が浅く部下を困らせているところも。
父に認められたい一心でいるもなかなか実ることがなく、苦しい立場にいます。
父に認められるために、伊賀攻めを成功させようとします。
日置大膳(伊勢谷友介)
織田信雄の家臣でありながら、前当主であった北畠具教を自分に倒させたことを気に病む武士。
そのため信雄のことはあまり信用していません。
大柄な体格で馬に乗りながら得意の弓を使って戦に出向きます。
北畠凛(平祐奈)
織田信雄の妻。政略結婚で信雄の正室となります。
父を亡き者にした夫 織田信雄をよく思ってはいません。
北畠家の家宝「小茄子」を父の形見としてもっています。
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映画「忍びの国」原作と違うところは?
映画化するにあたって、原作と違うところは出てきて当然です。
原作のみで映画にはないシーンはこちら!
・その1
織田信長が登場!
物語の冒頭の場面で北畠家で君主だった具教を倒した後、屋敷の外で忍者を発見した信長。
日置大膳の得意とする大きな矢を射る姿を見たいがために「あの間者を打て」と命令します。
・その2
無門がお国を口説くシーン
安芸の国でウワサの美人を求めて忍び入ったお屋敷にいたのが お国でした。
忍術にかからず意のままにできないお国に惹かれていく無門は、何日もお国の元へ通ってお国を口説き落とします。
無門の情熱に負けて(?)夫婦の契りを交わしたお国は屋敷の財産を持って無門と一緒に国を出ました。
・その3
伊賀攻めで「平楽寺」が襲われるシーン
女、子どもは平楽寺で待機していたのですが、日置大膳が現れます。
応戦する忍者たちですが、人手が足りずピンチ!
なんとかしようと武家の娘のプライドをもつ無門の妻お国が日置大膳と向き合います。
そこへ無門が登場。
お国は、無門の強さを目の前で見て、初めて「伊賀一の忍者」だと認識します。
お国は無門が戦が終わって無事に帰ってくることを本気で願うようになります。
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「忍びの国」原作のみに登場!映画には登場しなかった人物は?
原作では目立つ人物なのに、映画には登場しないキャラクターが何人かいます。
・伊賀の国の忍者 文吾(ぶんご)という青年。
主人公の無門よりも若く、お金に目のない伊賀の忍者そのものという人物。
この文吾が映画のキャストにはいません。
原作では登場回数も多く印象的なキャラクターでした!伊賀の忍者の象徴のような性格で物語のスパイスになっていたのですが、、、。
文吾は無門を強烈にライバル視していて、ことあるごとに張り合うところも面白かったです。
文吾は、伊賀一は自分だと思っている傲慢な性格。他人に無関心な「伊賀の忍者」ってこういう感じなんだと説明要らずの良いキャラでした。
文吾は後の石川五右衛門だという設定です。
※石川五右衛門は伊賀の忍者だったという噂があります。
文吾は原作ラストシーンでも無門と絡むんですけども、、、。
・鍛冶見習いの「鉄」という少年。
お国が家に入れてくれないので、無門は『鉄』の家に居候していました。
鉄は伊賀出身じゃないために忍者の非常さや人の気持ちがわかる少年でした。
無門を心配するも早く家に帰ってほしいという嘆きが可愛かった!
鉄は映画では「ネズミ」という子ども忍者のモデルになったみたいですね。
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・信雄の父である織田信長も映画には登場しません。
原作では出番は少ないもののしっかりと存在感ありましたね。
・北畠家の家臣 柘植三郎三右衛門(つげ さぶろうざえもん)も登場しません。
彼は元伊賀の国の忍者でした。
原作では「伊賀攻め」は、柘植三郎三右衛門が強く押していました。
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「忍びの国」原作ネタバレと映画の感想!ラストの比較も!
ここからは原作ネタバレです。
結末の内容について感想を書いていますのでご注意ください。
原作ラスト!
織田が伊賀の国に攻めてくるという大戦の直前のシーン。
伊賀の忍者はお金で動く。
そのために、織田家が攻めてくるとわかって伊賀の忍者の大半は裏切って国を出ていこうとします。
なぜかというと、他国に雇われてお金をもらって戦をするということが当たり前の伊賀の国。
自国で戦が始まれば雇ってくれる主はなし、なので報酬もなし。
ということで逃げていくんですね、
武家出身のお国はそんな感覚がなく、無門には逃げるなと言います。
なんとかお国を説得して一緒に逃げる無門でしたが、やはりお国に弱い無門は伊賀へ戻る決意をします。
その時に役に立ったのが北畠家の家宝「小茄子」
これを売って逃げる伊賀の忍者の報酬にすると宣言!
すると逃げていた伊賀の忍者は戦へ戻る戻る!
このおかげで伊賀は織田家に逆転勝利することになります。
この小茄子、無門が戦の前夜に織田信雄の元へ一人乗り込んだとき、
その帰りに出会った凛(信雄の妻)から受け取ったもの。
凛は無門に「小茄子」をたくし自害してしまいます。
戦は伊賀の大逆転勝利で幕を閉じます。
ラスト、無門は伊賀の頭衆に踊らされて戦をしたこと知り激怒します。
「無門を倒したものに年貢を一生与える」
と、自分の身を守ろうと必死の当主である百地が言い放つと
伊賀の忍者全員が無門に襲いかかろうとします。
伊賀の国の人たちに囲まれてピンチの時にお国が小茄子をもって現れます。
「小茄子を壊されたくなかったら、、、」
と伊賀の忍者に言い始めるお国。
さっきまで無門が標的だったのに伊賀の忍者は全員お国に標的を変えます。
人でなしの忍者たちはお国がいなくなれば小茄子が手に入ると瞬時に考えました。
毒矢を体いっぱいに浴びるお国。
駆け寄る無門は今まで誰も聞いたことのない悲鳴を上げます。
虫の息となったお国はずっと知りたかった無門の本名を聞かせてほしいと言います。
「知らぬのだ」という無門。
「かわいそう」と、お国。
その後、お国は無門の腕の中で亡くなります。
お国の亡骸を抱えて出て行く無門。
「おまえら人間じゃない」と言い放ち「小茄子」を叩き壊し伊賀の国を去ります。
これまでに伊賀の国を去った忍者は、柘植三郎三右衛門、下山平兵衛と無門の3人。
この3人は伊賀の国の人にはわからない『人ならぬ感情』を持って伊賀の外へ出て行きました。
伊賀では人を想うことは「変人」扱い。
お金が物をいう世の中とわかっていても、無門はお国との平穏な生活のために働いてお金を稼いでいました。
お国を連れてきてからは無益な殺生はしていなかった無門。
すでにお国によって無門は変わっていました。
無門は伊賀を去った後、鍛冶見習いの鉄を引き取って京都で暮らしているという姿が描かれていました。
後の大泥棒 石川五右衛門となる文吾と一度だけ京都の町ですれ違います。
誰にも気付かれないくらい素早い太刀の打ち合いをしてすれ違う二人。
ここで物語が終わります。
戦はすっきりと終わったのにラストは悲しい結末というのがまた心に残ります。
どれだけ無門がお国のことを大切だったかということがラストに分かるのが切ない!
伊賀を出た無門はこれからどんな人生を送るのかも気になりますが、続編はないんですよね。
最後の最後で文吾が登場するっていうのも良かったです。
映画「忍びの国」を見た感想!
映画「忍びの国」のラストは、原作とほとんど変わらずでした。
お国を助けようと必死になる無門の姿、原作とイメージがそのままで驚きました!
原作では「鉄」という名前だった少年は「ねずみ」となっていました。
映画ではラストシーンは伊賀の国を去る無門とねずみの後ろ姿で「終」。
映画の冒頭から物語のナレーションをしていた人物は、無門に育てられた「ねずみ」だったというラストは良かったです!
まとめ
原作では登場していた「文吾」が映画のキャストには主要人物としては登場していません。
歴史ものでここまで面白い話はなかなかないと思います!
無門役の大野智さんは絶対ハマり役だと思うので、リアル無門を劇場で楽しんでください!